卒業後に疲れたら大学職員として大学に戻る選択肢を紹介したい

就職が決まっている方は、「もう大学に戻ることはない」と思っているかもしれません。
そんな方々に「大学職員として大学に戻る」選択肢を紹介したいです。
大学職員(主に国立大学)はまれにみる「楽な職場」なので、筆者はおすすめしています。大学職員をおススメする具体的な理由などについて紹介していきます。

大学職員は誰でもどこでもなれる
大学職員は、誰でもどこでもなれるというメリットがあります。
- 男性も女性もOK
- 文系でも理系でも活躍できる職種あり
- 地元に帰りたい、田舎暮らしがしたいでOK
- 40歳くらいまでは採用の可能性あり
男性も女性もOK
大学職員は男女比率がおおよそ半々です。性別に関係なく働きやすいです。
また、近年では男性で育児休業を取得する職員が増えていて、男性ばかりが昇進するという職場でもありません。大学職員には、男女ともに活躍の場が与えられています。
文系でも理系でも活躍できる職種あり
大学職員は文系理系どちらの出身の職員もいます。大方はパソコンで仕事をする事務職員ですが、技術職員という電気・化学・情報系の学部を卒業した専門家もいます。
特に専門知識のある技術職員は最近、募集してもなかなか採用できない状況です。大学が求める専門資格のある方はもちろん、文系の事務職は採用が多いので、チャンスがあります。
関連記事:大学職員の職種の分類は「事務8割」「技術1割」「図書1割」業種・業務内容も紹介
地元に帰りたい、田舎暮らしがしたいでもOK
大学は全国にあり、国立大学も各都道府県に1つ以上あります。職種によっては都心でなければ仕事がないということがありますが、大学職員の雇用は日本全国にあります。
進学・就職のために東京に出てきたけれど、疲れてしまって地元に帰りたいという方の選択肢にもおすすめの仕事です。
地方大学は地元出身者など、縁(ゆかり)のある人の採用が多いですが、まったく縁がない場所で採用されている人もいます。
40歳くらいまでは採用の可能性あり
大学職員は公務員などと同様、中途採用率が比較的高いです。
25歳程度の第二新卒もいれば30前後の人も採用試験を受験し、合格しています(国立大学法人試験は受験資格が30歳まで)。
また、社会人枠として40歳くらいまでの方の募集も増えています。
関連記事:大学職員に30代で転職した事例を紹介!異業種からもチャンスあり
大学職員をおすすめする理由
大学職員は多くの人の選択肢になりうることを説明してきました。
続いて、なぜ大学職員をおすすめするかを紹介します。おもに以下の3つの理由です。
- 安定(準公務員)
- 仕事が楽
- プライベートの時間が多い
安定(準公務員)
大学職員の魅力は安定です。特に国立大学の教職員は2004年まで国家公務員で、現在も国立大学法人法という法律で定められて設置された機関になるため、潰れる可能性は極めて低いでしょう。
私立大学には18歳以下人口減少の波が押し寄せているため、大学の選定は必要になると考えていますが、地域の教育インフラであるため行政による支援(税金)も手厚いです。
高給というわけではありませんが、割のいい仕事だと思います。詳しくは姉妹サイトで仕事内容等について紹介しています。
関連記事:大学職員の仕事のやりがい・魅力は?現役職員に聞いた事務職のやりがい
仕事が楽
大学職員の仕事は「楽」な部類に入ると考えています。
- 売上などの営業ノルマがない
- 経営の決定など重要事項は教員の仕事
- ひどいパワハラ・セクハラはほとんど聞かない
民間企業での仕事が想像以上に大変だという人も多いと思います。
- 営業ノルマをこなすのに精一杯
- もらってる給料以上の仕事を要求される
- 上司のパワハラがきつい
このような方は、大学職員に転職するのがよいと思います。
端的に言うと、競争の必要性がほとんどなく、収入が入ってくるため、きつい仕事を要求されることがありません。
実際には大学間で補助金や交付金、学生数を競っているのですが、職員の仕事にプレッシャーがかけられることはほとんどないため、職員は楽しそうにのびのびと仕事をしています。
プライベートの時間が多い
大学職員はプライベートの時間も多くとれます。
カレンダー通りの休日に加えて、年休5日以上取得の必須化、夏季特別休暇、育児中の職員には看護休暇など、公務員並みの待遇で休みが取れます。
また、残業抑制にも力を入れており、繁忙期を除くと定時で退勤できる部署が多いです。
- 趣味の海外旅行に毎年行きたい
- 運動する時間をとって健康的に生きたい
- 家族との時間を大切にしたい
このように考える人は、大学職員になればいいと思います。
大学職員の難点
公務員に違い試験がある
国立大学採用には、第一次試験として筆記試験があります。
筆記試験の内容は公務員試験の教養試験に該当するもので、ハードルが高く感じる人も多いでしょう。「長期的に対策が必要なのでは・・」と考える人もいるかもしれませんが、高校受験や大学生活で勉強してきた人には難しい内容ではありません。
理系の科目は捨てて、英語や論理力を問う問題で稼ぐという方法もあります。筆者も1カ月程度の勉強で筆記試験は合格していますし、近年は受験者数が減り、筆記試験の倍率は下がっています。
また、30歳以降や社会人経験者に向けた募集もあるので、多くの人にチャンスがあります。個人的には、筆記試験ルートのほうが以降の面接試験等は楽に突破できると思います。
関連記事:国立大学法人は統一採用試験・独自採用試験どっちが採用されやすい?
閉鎖的な環境
大学職員のよくない点として、「閉鎖的な環境」が挙げられます。職員は出張などもほとんどなく、大学内の部署を異動しますので、閉鎖的な考えを持っている人が多いです。
- 他部署と協力して業務を進めたい→前例がないからダメ
- 本部に業務を集約したい→規程と違うからダメ
- 収入を増やす取り組みを考えた→非営利組織なのでダメ
革新的なことをやらなくても収入があるので、大学という殻に閉じこもっている職員が多い印象です。学生のため、大学のためにいろんなチャレンジをしたいと意欲がある人は、周りの取り組みに落胆してしまうかもしれません。
まとめ:大学職員という選択肢も頭の片隅に
やりたいことがある方は、ぜひ就職先でチャレンジしてみてください。自分の仕事が社会の役に立っていて、お金をもらうのは非常に尊いことです。
しかし、「何のために働いているのかわからない」と考える若手社員も増えています。
そんな時は、大学に戻って仕事をするという選択肢を思い出してもらえると嬉しいです。
筆者も、民間企業に勤めていた時は上司からの追及が怖く、休みの日も完全に心が休まらない日が続いていましたが、大学職員になって趣味に没頭できるようになり、結婚し家庭を持つことができました。
「仕事がつらくてたまらない」という方に本記事が届けばと思います。
以下のサイトで、大学職員への転職方法など紹介しています。
