大学生の留学奨学金、完全ガイド!種類・条件・探し方を紹介

- 大学在学中に海外留学してみたいけど、費用が高くて無理かも…
- 留学に使える奨学金って、どんな種類があるんだろう?
- 自分でも応募できる奨学金はある?
大学時代の留学は、語学力向上はもちろん、異文化理解や自己成長に繋がるかけがえのない経験です。しかし、その実現には学費、渡航費、滞在費など、少なくない費用がかかります。
経済的な理由で留学を諦めかけている方もいるかもしれません。
でも、諦めないでください! 留学費用負担を軽減するための「奨学金制度」が数多く存在します。
- どんな種類の奨学金があるのか
- 応募するための条件(学力、語学力、家計など)は?
- どうやって情報を探し、申し込めばいいのか?
- 奨学金を獲得するためのポイントや注意点は?
といった疑問に、網羅的に解説していきます。
この記事を読めば、留学奨学金の全体像を掴み、あなたの留学実現に向けた具体的な第一歩を踏み出すことができるはずです。

(※注意:奨学金制度の内容や募集時期は変更されることがあります。必ず各機関の公式サイトで最新情報を確認してください。)
大学生が留学で利用できる奨学金の種類
まずは、どのような種類の奨学金があるのか、全体像を把握しましょう。
① 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
国の奨学金事業を行うJASSOは、海外留学を目指す学生向けの支援制度も提供しています。
- 海外留学支援制度(協定派遣・給付型): 大学間の協定に基づく交換留学等で派遣される学生が対象。「給付型(返済不要)」で、留学先地域や家計基準に応じた奨学金月額や渡航支援金が支給されます。(大学を通じて応募)
- 海外留学支援制度(学部学位取得型・給付型): 海外の大学で学士号取得を目指す学生向けの給付型奨学金。競争率が高い。(個人で直接応募)
- 第二種奨学金(海外・有利子貸与): 海外の大学・大学院等への留学(学位取得、短期留学も含む)を希望する学生向けの「貸与型(有利子)奨学金」。比較的利用しやすいが、返済が必要。(個人で直接応募)
- 第一種奨学金(海外大学院学位取得型・無利子貸与): 海外の大学院で学位取得を目指す学生向けの「貸与型(無利子)奨学金」。(個人で直接応募)
② 大学独自の留学奨学金
多くの大学では、在学生向けの留学奨学金制度を設けています。交換留学の参加者向け、成績優秀者向け、特定の国・地域への留学向け、私費留学者向けなど、種類は様々です。
給付型(返済不要)も多く存在します。
まずはご自身が所属する(または進学予定の)大学の留学生課、留学担当部署のウェブサイトや窓口、学内ポータルサイトを確認しましょう。学内説明会なども要チェックです。
③ 地方自治体の奨学金
お住まいの都道府県や市町村が、その地域にゆかりのある学生(在住者、出身者など)を対象とした留学奨学金制度を設けている場合があります。
在住(または出身)自治体のウェブサイト(教育委員会など)、またはJASSOの「海外留学奨学金パンフレット」等で情報を探せます。
④ 民間財団・企業の奨学金
多くの公益財団法人や企業が、社会貢献や人材育成を目的として、留学奨学金を提供しています。
給付型のものが多く、支援内容も手厚い場合がありますが、その分競争率も高い傾向にあります。以下のようなものがあります。
- 公益財団法人ロータリー日本財団
- 業務スーパージャパンドリーム財団
- 経団連グローバル人材育成スカラーシップ
- 公益財団法人キーエンス財団 など多数
JASSOの「海外留学奨学金パンフレット」、各財団のウェブサイトなどで情報を得られますが、大学の留学担当部署、奨学金担当部署の情報をチェックするといいでしょう。
⑤ 留学先国政府・機関の奨学金
留学先の国や、その国の政府関連機関、大学などが、外国人留学生向けに奨学金を提供している場合もあります。以下のようなものです。
- フルブライト奨学金(アメリカ)
- ドイツ学術交流会(DAAD)奨学金(ドイツ)
- チーヴニング奨学金(イギリス)
大使館ウェブサイト(教育・留学情報セクション)、留学希望先の大学ウェブサイト(Financial Aid, Scholarshipなどのページ)でも調べられますが、留学エージェントなどでの情報収集がオススメです。
給付型?貸与型?奨学金の形態による違い
奨学金は、大きく「給付型」と「貸与型」に分けられます。
給付型奨学金
- メリット: 返済が不要。卒業後の経済的負担がないため、安心して学業に専念できる。
- デメリット: 募集人数が限られ、競争率が高い。家計基準や学力・語学力基準が厳しい傾向にある。
貸与型奨学金
- メリット: 給付型に比べて採用基準が緩やかな場合が多く、利用しやすい。まとまった金額を借りられる場合がある。
- デメリット: 卒業後に返済義務が生じる(借金である)。利子が付くタイプ(第二種など)は返済総額が借入額より多くなる。
可能であれば給付型を目指すのが理想ですが、競争率を考えると貸与型も重要な選択肢です。併用も視野に入れつつ、ご自身の状況に合わせて検討しましょう。

留学の奨学金の一般的な応募資格・条件
奨学金に応募するには、多くの場合、以下のような条件を満たす必要があります。
- 学力基準: 高校や大学での成績(GPAなど)が一定基準以上であること。
- 語学力基準: 留学に必要な語学能力を示すスコア(TOEFL®, IELTSなど)の提出が求められることが多い。基準点も奨学金によって様々。
- 家計基準: 保護者の収入が一定額以下であること(主にJASSOや一部の給付型奨学金)。
- 留学形態: 交換留学のみ対象、私費留学も可、短期プログラムのみ対象など、留学の形態が指定されている場合がある。
- 留学先・専攻分野: 特定の国・地域や、特定の学術分野(理系、芸術、国際関係など)を対象とする奨学金もある。
- 年齢・学年: 応募可能な年齢や学年が定められている場合がある。
- その他: 日本国籍を有すること、他の高額な奨学金と併給しないこと、留学後の進路に関する要件など。
応募したい奨学金が見つかったら、必ず募集要項を隅々まで読み込み、自分が応募資格を満たしているか確認しましょう。
留学の奨学金の支援内容(金額・期間)の目安
支援される内容は、奨学金によって本当に様々です。
- 支給内容: 授業料、渡航費、滞在費(月額)、一時金(支度金)、保険料など、何がカバーされるかを確認しましょう。全額カバーされるものは稀で、一部を支援する形が多いです。
- 支給額: 月額数万円程度のものから、年間数百万円規模のものまで幅広いです。給付型で手厚いものは競争率も高くなります。
- 支給期間: 留学期間全体をカバーするもの、1年間のみ、半年のみなど、期間も様々です。
【支援内容の一例】
- JASSO海外留学支援制度(協定派遣):月額6~10万円程度+渡航支援金(地域による)
- 民間財団(手厚いもの):学費+生活費で年間200~300万円以上+渡航費
留学奨学金の探し方と情報収集のコツ
多種多様な奨学金の中から、自分に合ったものを見つけるための情報収集の流れをご紹介します。
STEP1: まずは自分の大学の情報をチェック!
- 大学の国際センター/留学担当部署のウェブサイト: 留学プログラム情報と合わせて、学内奨学金やJASSO(協定派遣)など、提携している外部奨学金の情報が掲載されていることが多いです。
- 担当窓口で相談: 直接窓口に行って相談してみましょう。有益な情報やアドバイスが得られることがあります。
- 学内説明会: 留学や奨学金に関する説明会が開催される場合は、必ず参加しましょう。
- 学内ポータルサイト: お知らせなどをこまめにチェックしましょう。
STEP2: JASSOのウェブサイトをチェック
- 海外留学支援制度ページ: 自身が対象となる可能性があるか確認しましょう。
- 海外留学奨学金検索: JASSO以外の地方自治体や民間財団の奨学金情報を検索でき、非常に便利です。
STEP3: 民間財団・地方自治体の情報を検索
- 興味のある分野や企業に関連する財団がないか、個別に検索する。
- お住まいの自治体のウェブサイトも確認しましょう。
STEP4: 留学先国・大学の情報をチェック
- 各国大使館のウェブサイト: 教育・奨学金情報を確認します。(例:「アメリカ大使館 奨学金」で検索)
- 留学希望先の大学ウェブサイト: 「Scholarship」「Financial Aid」「International Students」といったキーワードで学内奨学金情報を探します。
情報収集のコツ
- 早めに始める!: 奨学金の募集は、留学開始の1年~1年半前に行われることも珍しくありません。大学1、2年生のうちから情報収集を始めるのが理想です。
- 複数の情報源を活用する: 大学、JASSO、財団サイト、大使館など、多角的に情報を集めましょう。
- 募集要項は熟読する: 応募資格、必要書類、締切日など、細かい点までしっかり読み込みましょう。
- 締切日をリスト化・管理する: 複数の奨学金に応募する場合、締切管理は必須です。
- 大学の担当者や留学経験のある先輩に相談する: リアルな情報やアドバイスは非常に貴重です。
奨学金獲得のためのポイントと注意点
奨学金(特に給付型)を得るためには、準備と戦略が重要です。
- 高いGPAと語学スコア: 日々の学業成績を高く維持し、TOEFL®やIELTSなどの語学試験で目標スコアをクリアすることが基本です。早めの対策をしましょう。
- 明確な留学目的と計画: なぜ留学したいのか、留学先で何を学びたいのか、将来どう活かしたいのかを具体的に考え、説得力のある言葉で語れるようにしましょう。これは申請書類(志望理由書、学習計画書など)で最も重要視される点です。
- 熱意と独自性を伝える申請書類: 定型的な内容ではなく、あなた自身の経験や考え、留学への強い熱意が伝わるような、オリジナリティのある書類作成を心がけましょう。推敲を重ね、可能であれば先生や先輩に添削してもらうと良いでしょう。
- 推薦状: 日頃から授業に真剣に取り組み、先生と良好な関係を築いておくことが大切です。推薦状は早めにお願いしましょう。
- 面接対策: 面接が課される場合は、想定される質問への回答を準備し、自信を持って臨めるように練習しましょう。
- 積極的な応募: 可能性のある奨学金には、諦めずに複数応募しましょう。(ただし、併願・併給が可能かは必ず確認してください)
- 締切を守る: 書類の不備や締切遅れは、それだけで選考対象外となります。余裕を持ったスケジュールで準備を進めましょう。
- 最新情報の確認: 募集要項は年度によって変更される可能性があります。応募する年の最新情報を必ず確認してください。

まとめ:諦めずに情報収集し、留学しよう!
大学時代の留学は、あなたの人生を豊かにする経験になります。費用面でハードルを感じている方も、諦めずに奨学金という選択肢を探ってみてください。
- 留学奨学金には、JASSO、大学、自治体、民間財団、留学先政府など、様々
- 給付型(返済不要)は魅力的ですが、競争率は高いです。貸与型(返済必要)も含めて検討を
- まずは自身の大学の窓口に相談することから
奨学金は、あなたの留学への熱意と努力を後押ししてくれる制度です。ぜひ積極的に情報を集め、準備を進めていきましょう。

