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給付型奨学金と貸与型奨学金(JASSO)の違いは?対象・返済義務を比較

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kobataka1
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  • JASSOの奨学金って、給付型と貸与型があるけど、何が違うの?
  • 返さなくていい奨学金があると聞いたけど、私にチャンスはある?
  • 第一種と第二種の違いもよくわからない…

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金について調べ始めると、様々な種類があって混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。特に「給付型」と「貸与型」は大きな違いがあります。

本記事の内容
  • 給付型奨学金と貸与型奨学金の違いを解説
  • 給付型奨学金: 返済する必要がない「もらえる」タイプのお金です。
  • 貸与型奨学金: 「借りる」タイプのお金、つまり借金です。利子の有無によって「第一種(無利子)」と「第二種(有利子)」に分かれます。

この記事を読めば、それぞれの奨学金の特徴を正しく理解し、ご自身やご家族にとって最適な選択をするための知識が身につきます。

本記事は以下のサイトを参考にしています。

ダイマナ
ダイマナ
現役国立大学職員
Profile
  • 平成元年生まれの30代、千葉県出身
  • 現役大学事務職員(職員歴:8年)
  • 学生支援・教務・研究支援などを担当
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    給付型 vs 貸与型(第一種・第二種)比較表

    それぞれの奨学金の主な特徴を比較表にまとめました。

    比較項目給付型奨学金貸与型 第一種奨学金
    (無利子)
    貸与型 第二種奨学金
    (有利子)
    返済義務なし(原則)ありあり
    主な対象世帯住民税非課税世帯・準ずる世帯比較的収入が低い世帯第一種より幅広い世帯
    主な家計基準収入・資産要件が厳しい給付型より緩いが第二種より厳しい第一種より緩やか
    主な学力基準学習意欲・成績要件あり高い学力基準あり平均水準以上の学力
    支援内容①授業料・入学金減免
    ②奨学金の給付
    無利子の奨学金貸与有利子(上限付)の奨学金貸与
    支援の種類高等教育の修学支援新制度貸与貸与
    契約者学生本人学生本人学生本人
    保証制度不要必要(人的保証 or 機関保証)必要(人的保証 or 機関保証)

    「給付型奨学金」とは?対象者・支援内容

    給付型奨学金は、「高等教育の修学支援新制度」の一部として、意欲ある学生の学びを支える制度です。

    給付型奨学金の目的と対象者

    経済的な理由で進学を諦めることがないよう、原則返済不要の支援を行うことを目的としています。

    主な対象者は、住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生です。世帯収入や資産の要件があり、基準は家族構成などによって異なります。(※JASSOのサイトで年収目安等が公開されていますが、必ず個別に確認が必要です)。

    また、単に家計が苦しいだけでなく、学ぶ意欲があることを示すための学力基準(高校の成績など)やレポート提出なども要件となります。

    支援内容:授業料・入学金の減免+奨学金の給付

    給付型奨学金の対象となると、以下の2つの支援がセットで受けられます。

    1. 授業料・入学金の減免: 進学先の大学等が、国の定めた上限額まで授業料や入学金を減額または免除します。
    2. 給付奨学金の支給: JASSOから、学費や生活費として利用できる、返済不要の奨学金が毎月振り込まれます。

    支援額は、世帯収入に応じて3段階の支援区分(第Ⅰ~第Ⅲ区分)に分かれ、また、自宅から通うか、一人暮らしか(自宅外通学か)によっても異なります。

    メリットと注意点

    • メリット: なんといっても返済が不要であることです。これにより、卒業後の経済的な負担を大幅に軽減できます。
    • 注意点:対象となる家計基準(収入・資産)が厳しいため、誰でも利用できるわけではありません。学業成績や学習意欲に関する要件も満たす必要があります。

    進学後も、一定の学業成績を維持する必要があります。成績が著しく悪い場合や、出席日数が足りない場合などは、支援が打ち切られたり、場合によっては返金を求められたりすることもあります。

    「貸与型奨学金」とは?第一種と第二種の違い

    貸与型奨学金は、卒業後に返済義務が生じる、いわば「借金」です。利子の有無によって「第一種」と「第二種」に分かれます。

    貸与型奨学金の基本

    • 返済義務: 卒業後、借りた金額を分割で返済していく必要があります。
    • 契約者は学生本人: 親権者等が連帯保証人・保証人になる必要はありますが、奨学金を借り、返済する義務を負うのは学生本人です。
    • 家計基準・学力基準: どちらのタイプも、保護者の収入(家計基準)と学生本人の成績(学力基準)の両方が審査されます。

    第一種奨学金(無利子)

    • 特徴: 借りた金額に利子がつかない、非常に有利な奨学金です。
    • 対象者: 給付型よりは基準が緩やかですが、第二種よりは厳しい家計基準・学力基準を満たす、特に成績が優秀な学生が対象となります。
    • 貸与月額: 進学先の種類(大学/短大/専門学校)、設置者(国公立/私立)、通学形態(自宅/自宅外)によって定められた複数の金額から選択します。第二種に比べると、選択できる月額の種類や上限額は少なめです。

    第二種奨学金(有利子)

    • 特徴: 利子がつきますが、在学中は無利子です。利率は上限が年3%と定められており、市場金利に応じて変動する「利率見直し方式」と、貸与終了時に決定した利率が返済完了まで適用される「利率固定方式」を選択できます。
    • 対象者: 第一種よりもゆるやかな家計基準・学力基準で利用できます。より幅広い層の学生が対象となります。
    • 貸与月額: 2万円から12万円まで1万円単位で選択でき、第一種よりも柔軟に希望額を設定できます。私立大学の医・歯・薬・獣医学課程などでは増額も可能です。

    貸与型のメリットとデメリット

    貸与型のメリット

    給付型より対象となる世帯の範囲が広いです。

    無利子(第一種)または低金利(第二種)で教育資金を準備できます。返済は卒業してから始まるため、在学中の負担はありません。

    万が一、卒業後に返済が困難になった場合でも、減額返還や返還期限猶予といった救済制度があります。

    貸与型のデメリット

    必ず返済しなければならない借金であり、卒業後の学生本人にとって長期的な経済的負担となります。

    保証制度(人的保証または機関保証)の利用が必須です。(機関保証の場合は毎月の奨学金から保証料が引かれます)申し込みをしても、基準を満たさなければ採用されず、希望通りに借りられない場合があります。

    給付型と貸与型、併用はできる?

    給付型奨学金と貸与型奨学金は併用することが可能です。

    • 給付型 + 第一種(無利子): 併用可能ですが、給付型の支援区分に応じて、借りられる第一種の月額の上限が0円になったり、減額されたりする調整が入ります。
    • 給付型 + 第二種(有利子): 併用可能で、第二種の貸与額が調整されることはありません。
    • 第一種 + 第二種: 併用可能です。

    ただし、併用するということは、それだけ貸与型(返済が必要な分)の借入総額が増えるということです。安易に併用せず、卒業後の返済計画を立てることが重要です。借りすぎには注意しましょう。

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    どちらを選ぶべき?申込の考え方と注意点

    どの奨学金に申し込むべきか、基本的な考え方の流れは以下の通りです。

    1. 給付型の対象になるか確認する: まずは、JASSOのウェブサイトにある「進学資金シミュレーター」などを活用し、給付型奨学金の対象となる可能性があるかを確認しましょう。対象となるなら、最優先で申し込みを検討します。
    2. 第一種(無利子)の対象になるか確認する: 給付型の対象外であった場合、または給付型だけでは資金が不足する場合、次に第一種奨学金の基準(家計・学力)を満たすか確認します。無利子で借りられるメリットは大きいです。
    3. 第二種(有利子)を検討する: 第一種の基準も満たさない場合や、第一種だけでは希望額に満たない場合に、第二種奨学金を検討します。有利子であることを理解し、必要最低限の金額を借りるようにしましょう。

    貸与型は借金である認識を: 特に学生本人が将来返済することを自覚し、安易に借りないようにしましょう。

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    まとめ:違いを理解し、自分に合った奨学金を選ぼう

    JASSOの奨学金には、返済不要の「給付型」と、返済が必要な「貸与型(第一種・第二種)」があり、それぞれ対象となる基準や支援内容が大きく異なります。

    • 優先順位は「①給付型②貸与型(無利子)③貸与型(有利子)」
    • ①、②は積極的に利用がおすすめ、③は利子がつくので慎重に検討
    • 奨学金は国の政策とも関連しているため、政策動向を要チェック

    不明な点があれば、大学の奨学金担当窓口、またはJASSOの相談窓口に問い合わせてみましょう。

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