休学・退学・停学
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停学と休学の違いは?学費・単位の取扱いを解説

停学と休学の違い
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大学の「停学」と「休学」は全く違うものなので、覚えておきましょう。

本記事のポイント
  • 休学・・・自分の意志で長期間(原則半年以上)、大学を休むこと
  • 停学・・・罰として、一定期間の登校禁止となること
  • 休学中の停学処分は大学により、対応が異なる。

「休学」は留学、病気など自主的に大学を休むことですが、「停学」は罰として登校禁止となることです。

本記事では、「停学」と「休学」の違いと、学費・単位の取扱いを解説します。

ダイマナ
ダイマナ
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    停学と休学の違い

    「休学」は自主的な休み、「停学」は罰の休みです。

    休学
    • 学費はかからない
    • 休学期間中は授業を受けられず、単位をとれない
    停学
    • 学費がかかる
    • 停学となった学期の単位が全て認められない

    停学と休学、学費の違い

    休学は自ら休んでいるので、休学期間中は授業料がかかりません(多くの私立大学は、授業料とは別に数万円の在籍料がかかります)。

    一方で、停学中は「罰」なので、学費が免除になることはありません。

    高校生でも、喫煙や飲酒などによる停学では「授業料を返せ」とはさすがに言えないですよね。

    停学と休学、単位の違い

    休学期間も停学期間も、単位を修得できないのは同じです。

    この2つが違うのは、停学になった場合、停学になった学期の単位は全て認められないという点です(考査を受けて合格点を取ってもです)。

    【停学になると学期の全ての単位が認められないのはなぜ?】

    大学では「学期(前期・後期)のすべての期間、在籍していないとその期間の単位が認められない」というルールがあります。停学になると、在籍していない期間が生じてしまうため、期間全ての単位が認められないということになります。

    前期で10科目20単位の授業を履修していて、そのうちの1科目でカンニングをして停学になった場合、20単位全てが「不可」または「不合格」になります。

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    停学と休学が重複することはある?

    休学期間中に停学になることもありますが、複数の問題点が生じます。犯罪等の行為が発覚した場合などです。

    授業料・学費の取り扱い

    • 「休学」の場合、その期間の授業料の支払いは不要になります。
    • 「停学」の場合、学校に来れない期間があるとはいえ、授業料が返還されることはありません。

    休学中に停学が決定した場合、「授業料」と「登校禁止期間」で、学生にとって有利にはたらくことになります。

    • 休学から引き続くため、停学中にも授業料の支払いが生じない
    • 休む予定の期間が「停学」になっただけなので、登校禁止の感覚がない。

    強制復学は可能なのか

    上記のように、休学中の学生にとって有利な状況になってしまうため、「強制復学」という論点がでてきます。

    復学(ふくがく)とは

    休学を終了し、在学状態に戻ること。休学中の学生は「復学届」を提出することで、復学できる。4月1日、10月1日などキリがいいタイミングで復学することが多い。

    停学が決まった学生を、強制的に復学させた後に処分を下す方法です。

    この場合、「休学→強制的に復学→授業料支払い→停学処分」という流れになります。

    強制復学をさせても、学生が授業料を支払うとは限りません。また、停学解消後に停学期間分を含めた授業料をもらうという方法もありますが、授業料の遡っての支払いとなるため、大学側としては例外措置となってしまいます。

    そのため、強制復学という方法は、通常、大学ではとっていません

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    休学者が停学になった場合の対応

    強制復学という対応が現実的ではないため、以下のいずれかの対応をしている大学が多いです。

    キリの良いタイミングで「停学」の処分を下す。

    休学が終了するタイミングで、停学とするのが一番簡単な方法です。

    復学届が提出され、休学の期間が終了したタイミングから「停学」という処分を下す方法です。

    停学処分を復帰のタイミングまで引き伸ばすことになるので、懲戒の決定から、1年近く遅く「停学」となることもあります。学生へ反省を促すという意味では、効果が薄まる可能性が高いという問題点があります。

    また、休学期間中に大学を退学してしまえば、「停学」の履歴を残さずに、他大学に転学するなどということもできてしまいます。

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    「自主休学」から「命令休学」に切り替える

    学生が留学や経済的理由で休学することは「自主休学」です。自主休学の場合、復学届を提出すれば、好きな時期に復学ができます。

    学生が復学を申し出たときに、「停学処分」をどう扱うか考える必要があります。

    そこで、「命令休学」という制度を取り入れている大学もあります。大学の学長が「休学」を命令します。「自主休学」ではないので、大学の指示で一定期間休学にさせることになり、自由に復学できなくなります。

    「命令休学」の期間に併せて停学をすることで、大学が事前に休学・停学期間を定めて処分することができます。

    このように処理した場合も、大学としては授業料を得ることができませんが、「大学の管理下で処分する」という目的は果たせることになります。

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    まとめ:停学は罰、休学は自主的

    休学と停学の違い、休学中の停学処分の取扱いについて解説してきました。

    本記事のポイント
    • 休学・・・自分の意志で長期間(原則半年以上)、大学を休むこと
    • 停学・・・罰として、一定期間の登校禁止となること
    • 休学中の停学処分は大学により、対応が異なる。

    「停学」となっただけで、4年間での卒業が不可能になってしまうので、学則に反するような行為は絶対にしないようにしましょう。

    本サイトでは、大学のルールに関してわかりやすく発信していますので、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。

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