卒業に関する制度
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大学の留年条件とは?卒業・進級できなくなる前に条件の確認を!

大学の留年の条件は?
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単位を落としたら「進級できないかも」と考えて、不安になりますよね。

大学では、学部・大学院ごとに「進級条件(進級要件)」を定めており、条件を満たせば留年せずに、進級が可能です。

「留年」を考える上でのポイント
  • 必修単位を落としたからといって留年になるわけではない。
  • 学部・大学院で「進級条件」「卒業要件」を確認しておけば、留年の対策が可能

留年しないよう、「進級条件・卒業要件」の考え方を理解しておきましょう。よくある4つの進級条件も紹介します。

ダイマナ
ダイマナ
現役国立大学職員
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  • 平成元年生まれの30代、千葉県出身
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    留年条件、留年の基準とは?

    高校・大学等で同じ学年を繰り返すことを「留年」といいます。

    しかし、大学の学則等で「留年」の条件・基準について明確に定義していることは、ほとんどありません

    大学の学則で定めているのは「進級条件・卒業要件」です。

    (在学年限)
    第13条 在学年限は,修業年限の2倍の年数を超えることができない。
    2 学部において必要と認めるときは,進級等の基準を設け,同一年次等において在学することのできる年限を定めることができる。

    (卒業)
    第49条 本学の卒業の要件は,第12条に規定する修業年限以上在学し,124単位以上を修得するものとし,各学部の定めるところによる。
    [第12条]
    2 前項の規定により卒業の要件として修得すべき124単位のうち,第36条第2項の授業の方法により修得した単位数は,60単位を超えることができない。ただし,卒業要件の単位が124単位を超えるときは,卒業要件の単位数から64単位を控除した単位数を超えることができない。

    千葉大学の学則では「進級等の基準」「卒業の要件」と記載されていますが、これが「進級条件・卒業要件」です。

    定められた「進級条件・卒業要件」の基準を満たさなかった時に大学を留年することになります。

    • 1年~3年生・・・「進級条件」を満たさないと留年
    • 4年生・・・「卒業要件」を満たさないと留年

    「進級」と「卒業」に分けて解説していきます。

    進級条件・進級要件とは?

    大学の進級条件・留年条件

    「進級条件」と「進級要件」2つの言い方がありますが、どちらも同じ意味です。「進級をするための条件」のことです。

    小学校・中学校では1年経つと、自動的に2年生・3年生へ進級しますが、大学では「進級するための条件」があります。

    1年間の期間で、修得単位数などの条件を満たしていれば、進級し翌年度から上の学年に所属できます。逆に、進級条件を満たしていないと進級できないということになります。

    進級条件は、学部・大学院ごとに決まっているため、入学当時に配布された「履修案内」「シラバス」等の冊子で確認しましょう。ホームページに掲載している大学もあります。

    大学でも学部・大学院によって、進級条件が異なりますが、よくある4つの進級条件の基準を解説していきます。

    進級条件①:修得合計単位数

    修得合計単位数の進級条件例
    • 2年生の進級条件・・・20単位
    • 3年生の進級条件・・・50単位
    • 4年生の進級条件・・・80単位

    修得合計単位数の基準を設けている学部は多いです。卒業までに124単位の修得が求められているとすると、単純計算で年間約30単位ずつ修得する必要があります。

    最低基準として、2年生への進級要件を20単位、3年生への進級要件を50単位、4年生への進級要件を80単位などというように学部で定めているケースです。

    学年終了時に所定の単位数を修得していないと進級できず「留年」となります。

    進級条件②:特定の単位修得

    特定の単位修得の進級条件例

    2年生の進級条件・・・「線形代数Ⅰ」の修得

    学部によって、卒業のための「必修科目」があります。外国語や体育、情報リテラシー関係の科目は多くの大学・学部で必修科目となっていて、理系の学部では、基礎となる「線形代数学」や「物理学」などを必修科目としていることが多いです。

    基礎科目を修得しないと、高学年次の専門科目の内容理解が進まないという考えから、特定の必修単位を修得することを進級条件としているケースもあります。

    進級条件科目を落としてしまうと留年になるため、特に力を入れて勉強する必要があります。

    進級条件③:休学期間がないこと

    「1年間大学に所属し、勉学に励むこと」が進級の基本的な考え方です。

    1年間の「在学」を進級条件とするため、休学期間がある学生は進級できないということになります(半期でも1日でも休学期間があれば、進級できないというのが原則)。

    一方で、休学理由によっては進級が認められるケース・大学もあります。

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    進級条件④:自動進級で、進級条件がない

    「進級要件が全くない」という学部・大学院もあります。

    この場合、2年生を2回やるなどということはなく、4年生までは自動的に進級でき、卒業要件を満たすまでは4年生として在学することになります。

    自動進級の場合、「休学」期間も関係ありません。

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    卒業要件・卒業条件とは?

    卒業に関しては、「卒業条件」ではなく「卒業要件」ということが多いです。

    4年制の学部では、以下の条件を卒業要件に定めていることが多いです。

    一般的な学部の卒業要件
    • 大学に4年以上在学する(修業年)
    • 124単位以上を修得する(修得単位数)

    4年間大学に在学しても、124単位以上(必修単位を含む)を修得しなければ、卒業できずに留年となります。

    ちなみに、卒業要件については、令和4年度の大学設置基準等の改正で、「4年以上の在学を必ず求めるわけではない」と明確化されました。

    【参考】大学は最長何年まで?在学期間・在籍期間の計算方法と休学・留年の扱い

    詳しい資料は以下のとおりです。

    令和4年度大学設置基準等の改正について(文部科学省)

    卒業要件は学部によって定められ、入学年度によっても異なります。

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    進級条件を定めるメリット・デメリット

    厳しい進級条件を定める学部と、進級条件を定めていない学部があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

    進級条件があるメリット:学年ごとの学習目標を示せる

    進級条件を定めることのメリットは「学年ごとに目標となる学習状況を示せること」です。

    進級条件が、「学年ごとの学習モデル」「習得すべき学力・スキル」を示し、学生に意識づけさせることができます。

    厳格な進級条件がある場合は、「10単位しか修得できていない4年生」というような状況にはなりません。

    進級条件があるデメリット:学力意識低下に繋がる

    進級条件を定めることのデメリットは「学習意識低下につながる学生もいる」ことです。

    同時期に入学しても、単位修得状況・休学状況等に応じて、学年が変わります。

    進級できなかった学生は「留年」となるため、単位修得状況が異なる以上の劣等感を学生に負わせることになるでしょう。

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    まとめ:学部の進級条件・卒業条件を確認しよう

    留年に関する「進級条件」「卒業要件」の考え方について解説してきました。

    「留年」を考える上でのポイント
    • 必修単位を落としたからといって留年になるわけではない。
    • 学部・大学院で「進級条件」「卒業要件」を確認しておけば、留年の対策が可能

    進級条件を把握していなかったばかりに、留年するような事態は避けましょう。

    「留年」となると追加で1年分の学費が必要になったり、親と気まずい関係になったりとあまり良くないこともあります。少し調べておくことで、留年を回避できるかもしれません。

    本サイトでは、大学のルールについてわかりやすく発信していますので、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。

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