大学の入学手続きが間に合わない!忘れても対応してもらえる可能性あり

「第一志望の大学に合格したけど、手続きを忘れていた」なんて話を聞いたことはありませんか?
筆者の友人で、入学手続を忘れて浪人したという友人がいます(一浪で無事、早稲田大学に合格したので結果オーライと言っていました)。
入学手続き期間が過ぎても、入学が認められる可能性はありますので、あきらめないでください。
現役大学職員の筆者が、入学手続が間に合わない場合の対処法を解説していきます。
- 入学手続きが間に合わない場合、急いで窓口に電話する
- 入学手続きには、「入学金の納入」と「必要書類の提出」が必要。どちらかを期限までに行っていれば、対応してくれる可能性は高い
- 期限が過ぎたからと諦めて、浪人するのは時期尚早
「電話」で手続き遅れのお詫びをし、メールなど記録が残る形でも連絡をとることをオススメします。
指定校推薦での合格や専門学校の合格も同様に対応してもらえる可能性があるので、参考にしてみてください。

入学手続きとは:「入学金の納入」と「必要書類の提出」
「入学手続」の考え方から抑えておきましょう。
大学の入学手続は一般的に、「入学金の納入」と「必要書類の提出」の両方が済んだときに完了とみなされます。
入学金は平均20~30万円ほどです。
- 私立大学で平均24万5951円(参考:私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果)
- 国立大学で28万2000円(参考:国立大学等の授業料その他の費用に関する省令)
大学では余裕をもったスケジュールを設定しているので、入学金の振込は期限ギリギリになっても問題ありません。
また、入学金と合わせて大学に必要書類の提出が求められます。次のものが挙げられます。
【入学手続の必要書類の一例】
- 大学指定の個人情報(住所・氏名・保証人など)を記載する書類
- 卒業証明書(または高等学校卒業程度認定試験合格証明書)
- 住民票
- 預金口座振替依頼書など、授業料納入に必要な書類
大学受験合格者の入学手続期間が設定されていて、期日中に郵送または持参で入学手続を行います。郵送で受け付けている大学が多いですが、合格の記念に保護者と一緒に書類を持参する合格者もいます。
「入学金の納入」と「必要書類の提出」が済んで、大学への入学手続が完了します。
入学手続き締切日を過ぎたら急いで電話
毎年「入学手続きを忘れていた!」という人がいますので、大学職員にとってはよくあることです。
入学手続きに間に合わないケースは以下のいずれかでしょう(複数のケースもあり)。
- 書類の発行に時間がかかり、受付期間に提出が間に合わない
- 入学手続き書類の郵送や、入学手続きのための訪問を忘れていた
- 入学金の支払いを忘れていた
入学手続は「期日厳守」のイメージがありますが、柔軟に対応してくれるケースもあるので、まずは提出先の大学に電話しましょう(入学手続き書類に連絡先が記載されている)。
- 自分のミスなので、あくまで「お願い」という姿勢で話す
- 「自分に非がある」ことを認めて、言い訳をしない
- 担当者の名前を聞いて、できるだけ記録に残す
入学の手引などに、連絡先があるので、窓口が開いている時間帯に電話連絡を行いましょう。気づいたのが夜中の場合は、一旦メールをしておき、窓口が空いた時間に電話をするといいでしょう。
電話・メールでは「自分に非があることを認めた上で、なんとかして入学を認めてもらえないか」ということをお願いするのみです。
一度断られても、諦めずメールや郵送でも連絡してみる
電話で「期限を過ぎているので、無理です」と言われても、諦めるのはまだ早いです。
電話を受けた担当者が独断で判断している可能性があるからです。
かといって、「責任者に変わってください」というのはNGです。自分のミスを棚に上げるような学生を入学させたくないと考えるのが普通ですよね。
メールや郵送で「嘆願書(たんがんしょ)」のようなものを作って、送付するのもいいでしょう。
※嘆願書とは:相手にお願いするための事情を説明した文書
(例)
「〇〇大学〇〇学部 入学に関する嘆願書」
私、〇〇は、〇〇大学〇〇学部から入学書類をいただいておりましたが、〇〇の事情により入学手続を失念いたしました。大変厚かましいお願いですが、書類を揃えましたので、入学を認めいただきたく、嘆願いたします。
期限を過ぎても受け入れられるケースはあるものの、「期限を過ぎても必ず大丈夫」というわけではありません。
入学金を納入していれば、入学可能になるケースは多い
入学手続きは「入学金の納付」と「必要書類の提出」で完了します。
どちらも期限までに行っていなければ、入学が可能になる確率は低いですが、どちらかを行っていれば、大学側も検討してくれる可能性が高いです。
特に、入学金が納付されており「卒業証明書」「住民票」などの書類をすぐに準備できるという場合は、「特例で認める」というケースが多いように感じます。
そもそも入学手続き期限に「卒業証明書」の発行が間に合わない高校もあるでしょう。
しかし、期限をもって新入生のデータを確定しているケースが多く、大学側に迷惑をかけることに変わりはないので、横柄な態度をとるのはNGです。
入学手続きが遅れた場合の大学の対応

入学手続が遅れた場合の「大学側での手続き」を紹介します。
大学側としては「手間はかかるが、手続きを行うことはギリギリまで可能」というのが実態です。
ただし、1人の変更にかかる手間は小さいものではありません。以下の業務が想定されます。
- 各種統計資料の書き換え
- 外部委託業者へ学生一覧データの差し替え
- 関係部署への謝罪
やる仕事としてはデータの差し替えがメインになりますが、「謝罪」や「追加の費用」が生じることがあります。
「学生証の発行」や「新入生への配布書類の準備」は外部業者に委託していることも多く、期限を過ぎた変更は追加費用が発生することも。
1人の手続き遅延に対応するために、数百万円の差し替え費用が必要となれば、大学として期限を過ぎた入学手続は一切受け付けないという判断をするのも納得できます。
職員に対して「手間はかかるけど、素直な学生だから助けてあげたい」と思ってもらえるようにお願いするのが最善策ですね。

まとめ:入学手続期間を過ぎてもチャンスはある
大学の入学手続について解説してきました。
入学手続は、「入学金の納入」と「必要書類の提出」で完了します。
期間を過ぎても、どちらかの対応が済んでいれば、入学できる可能性は充分にあります。
- 期限が過ぎただけで諦めて浪人するのはもったいない
- 卒業証明書が間に合わないなど、大学で期限を延長しているケースもある
まずは、書類の提出先に電話してみましょう。
本記事を読んでいただいている方が、無事入学できる力になれれば嬉しいです。

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