大学を辞めたいと親に言えない。中退を親に言わないことは可能?

「大学を辞めたい」とは、なかなか親に言えないのが普通だと思います。
退学届には親の署名・捺印を必要とするケースが多いですから、ごまかしが聞きません。
- 親に言えない理由を整理
- 大学を辞めたいと親に言えないときの対処法
- 中退を親に言わないことは可能か、ばれるタイミングを解説
筆者も新卒で入った会社を辞めることを親に告げるのにも苦慮した経験があります。「大学を辞めたいけど、親に言えない」という方は参考にしてみてください。

退学を親に言えない理由
まず、大学を辞めたいと親に言えない理由を整理すると主に以下の2点が挙がります。
学費を出してもらっているので申し訳ない
学費を払って大学に行かせてもらってるのに、卒業しないのは申し訳ないという感情です。
大学の学費は国立の安いところでも4年間で250万円ほど、私立理系では総額800万円ほどになることもあります。年収ほどの金額になることもあり、決して安い金額ではありません。
高い学費を払ってもらったのに、卒業しないとは言いにくいのが普通の感覚です。一方で、卒業する気もないのに無駄に学費を払い続けるのはもったいないです。一刻も早く、学費の支払いを終えるために、早く伝えたほうがいい可能性もあります。
親を悲しませたくない、怒られたくない
学校を中退すると伝えると、悲しまれたり、怒られたりすることもあるでしょう。感情的になられるのが怖くて、伝えるタイミングを逃してしまう人もいます。
中退を決めた以上はいずれ伝えなければならず、いつ伝えても大して反応は変わらないでしょうから、泣かれたり、怒鳴られたりするのを覚悟して伝えるしかありません。
大学を辞めたいと親に言うタイミング
親に言えない理由があるとしても、結局は伝えなければなりません。辞めたいことを告げるタイミングは以下のいずれかがおすすめです。
今すぐ伝える
辞めることを決心しているのなら、本記事を読んでいる今、退学を告げるために親に連絡するといいでしょう。
- 辞めることが決まっているなら、伝えるしかない
- 卒業しないのならば、学費を余計に払うのはもったいない
以上のことがわかっているのであれば、一刻も早く伝えるのがいいでしょう。
理由が整理できたら伝える
親に「辞めたい」と伝えて、すぐに受け入れてくれるとは限りません。すぐに受け入れてくれない場合、理由を深掘りされるような場合には、説得力がある状況になってから伝えても問題ありません。
- 数学の勉強についていけず、半年間頑張ったが無理だった
- 一刻も早く留学したい。そのためにTOEIC800点を目指して勉強中
「半年間頑張った」「別の進路に向けて既に資格を取得している」など退学に至る経緯を示したい場合、きりのいいタイミングを待ってから伝えてもよいかもしれません。
退学を親に認めてもらう方法
親に言えたところで残念ながら、退学届にサインしてくれるとは限りません。説得するのに役立つ5つの方法を紹介します。
中退以外の選択肢がないことを伝える
辞めたい理由を伝えても「とりあえず卒業してほしい」と言われるケースが多いでしょう。そんな時は、辞める以外の選択肢がないことも伝える必要があります。
- 今でないと、インターン先への就職のチャンスがない
- 卒業した2年後では間に合わない
- 大学の学問レベルが高く、理解できず学費が無駄
このように、「卒業してからでは遅い、または卒業できない理由」を明確にしましょう。
中退のデメリットを受け入れている話をする
大学中退のデメリットとして以下のことが挙げられます。
- 高卒だと就職に苦労する
- 生涯年収が低くなる
- 大卒でないと結婚相手も限られる(特に男性の場合)
これらのデメリットを承知したうえで、今中退しないとできないことがあれば、親も納得してくれるでしょう。
学費を親に返還する
「学費を払っている」というのも、中退を止めるために言われる文句です。学費を払ってもらっているのはもっともですが、お金を出してもらったからと言って、すべての指示に従わなければいけないわけではありません。
数十年かけてでも親に学費を返還すると伝えると、親も納得してくれるかもしれません。
他の人に説得してもらう
退学届を作成するうえで、指導教員や学生相談室にも相談しているのあれば、その人たちに協力してもらうことを検討しましょう。退学して別の夢があることを、学生相談員などから説明してもらえば、親御さんの気持ちも揺らぐかもしれません。
(大学の教職員で退学を勧める人は少ないですが、親身になってくれる大人もいます)
時間をかける
「辞めたい」と伝えてすぐに承諾されるケースは少ないです。いきなり告げられても、親は「大学を卒業してほしい」と言うでしょう。
すぐには認められなくても時間をかければ意見が変わることもあります。

親に相談せずに大学を辞めることは可能?ばれる?
ここまでは親に伝える方法などを紹介してきましたが、制度上は必ず親に言う必要はありません。
退学届に保証人・親の承諾が不要な大学もある
退学届には、親の承諾が必須というのが定番でしたが、近年では保証人欄をなくしている大学もあります。
保証人欄や署名が不要な場合、必ずしも親に伝える必要はありません。その代わりに、指導教員の署名が必要だったり、学生相談室での面談が必要な大学もあります。
授業料引き落としのタイミングでばれる
親に退学を伝えなかったとしても、授業料引き落としのタイミングで中退がばれます。引き落としの案内が来なくなったり、実際に引き落としがされないと親は勘づくでしょう。
休学をはさみながら、4年間経ったところで退学するという方法も考えられますが、正直に伝えるのが一番です。
関連記事:休学中にそのまま退学することも可能!復学せずに就職する人もいる
まとめ:退学は親に言いにくいが、乗り越えよう
大学を辞めたいと親に言い出せない人に向けて、対処法などを紹介してきました。
「単位が取れず留年した」ということであれば、卒業まで応援してくれることがほとんどですが、中退はなかなか受け入れてもらえないかもしれません。
それでも、あなたが辞めたいのには理由があるはずです。
「ひとまず大学卒業」という安定したレールからはみ出そうとしているのには、強い思いがあるはずです。その思いはすぐに伝わらないかもしれませんが、何度も形を変えて伝えることで状況は変わります。
どんな結果になるかはわかりませんが、私は別の人生に踏み出そうとしていることを応援しています。


