大学の転部・転科・転コースは難しい?メリット・デメリット

入学した学部の専攻・分野が自分にあっていないと感じた場合、転部・転科・転コース(以後、転部等)という選択肢があります。
- 転部等について、早めの情報収集が重要
- 転部等をすると4年で卒業できない可能性もあるので注意
- 転部等ができなくても、休学や仮面浪人という選択肢もある
- 退学の前に、転部等ができないか検討しよう
転部等には、情報収集が欠かせません。教務課などへ相談するのが第一歩になります。詳しく解説していきます。

転部・転科・転コースとは
大学に所属すると「早稲田大学文学部文学科哲学コース」など、大学ごとに、学部・学科・コースが決まっています。
学部・・・文学部・法学部・理学部
学科・・・日本文学科・アメリカ文学科・フランス文学科
コース・・社会学コース・教育学コース・西洋史コース
複数の学部からなる教育機関が大学です。学部の中で更に細かい専門分野を定めたのが学科です。
学科の単位を定めない学部もあれば、学科を定めず、更に細かい「コース」を定めている学部もあります。
上記の例の早稲田大学では文学部の中に、文学科の1学科があり、その中に様々なコースがあります。
学部・学科・コースを変更することを、それぞれ「転部」「転科」「転コース」といいます。
転部とは
転部は、所属学部の変更をいいます。文学部から経済学部に転部する場合などがあります。
学部をまたがることになるので、大学受験や大学入学後に勉強してきたことが、転部前所属と転部後所属で大きく異なります。
文学部ではあまり勉強しなかった数学・統計学・簿記などの知識が経済学部では必要になります。
転部した場合、転部先の卒業要件を満たさなければ、卒業できませんので、転部ごとに改めて経済学部のカリキュラムを修了する必要があります。
関連記事:大学を卒業できるか不安。卒業要件単位はぴったりで大丈夫?
転科とは
転科は学部内の学科の変更をいいます。法学部法律学科から法学部政治学科に転科する場合などがあります。
転部に比べると、近い専攻への変更になるので、卒業要件が転部ほどは大きくは変わりません。
授業を受けているうちに他学科の専門に興味を持ち、転科を検討するという学生が多いです。
転コースとは
転コースは学部内のコースの変更をいいます。英文学コースから西洋史コースに転コースする場合などがあります。
そもそも「コース」を設けている大学があまり多くないため、転科と似たようなものだと考えて良いでしょう。
転部・転科・転コースの方法、注意事項
転部・転科・転コースいずれも、やり方はほとんど同じです。注意事項を紹介します。
- 転部・転科・転コースは原則として4月実施
- 4月に向けて、夏〜秋に募集要項が発表、冬に試験
- 転部等は欠員がある場合のみ募集
- 大学として転部等は推奨しているものではない
- 転部等の相談は学生相談室へ
- 4年で卒業できない可能性も高い
転部・転科・転コースは原則として4月実施
各学部のカリキュラムは4月に始まり、3月に終わるため、転部等も4月付けで行われます。
- 2025年3月31日まで(元所属)
- 2025年4月1日から(新所属)
好きなタイミングで転部できるわけでないので、注意しましょう。
10月で行っている大学もあるかもしれません。
4月に向けて、夏〜秋に募集要項が発表、冬に試験
4月に転部等が行われるため、大学受験と同じようなスケジュールで募集が行われます。
具体的には7月〜10月頃に募集要項が発表され、大学の掲示板などで公表されます。
出願条件や試験の概要などが発表され、出願を済ませた学生に、1月〜2月頃に試験が課されます。
【転部等のスケジュール】
- 2025年9月:募集要項発表
- 2025年11月:出願
- 2026年1月:転部試験
- 2026年2月:合格発表
- 2026年4月:転部(所属変更)
試験内容は、学力試験というよりは、転部等を行いたい理由や転部先でやりたいこと、これまでの成績などが考慮されることが多いです。
関連記事:GPAの上げ方を紹介!何年生でも可能な基礎的な方法から裏技まで
転部等は欠員がある場合のみ募集
転部を受け入れていない学部もあります。例えば、難易度が高い医学部や特殊な受験を経て選抜を行っている芸術学部などでは転部を受け入れていないことが多いです。
医学部に転部ができてしまうと、ひとまず簡単な学部に入学して、医学部への転部を目指す学生が増えてしまいますね。
また、募集が行われるのは欠員がある学部等のみです。
【欠員とは】
大学は学部学科ごとに「定員」を定めており、入学試験を行い、定員に収まるように合格者を決めています。定員になるように合格者を出していますが、入学辞退者や入学後の退学者が出た場合は定員を満たさないことになります。
欠員がある場合は、転部等による追加募集を行って良いこととしています。
欠員がないのに募集を行うのであれば、受験して不合格となった学生に説明ができないですね。
募集人数に関しては、「若干名」としていることが多いです。
大学として転部等は推奨しているものではない
転部等を、大学が推奨しているわけではありません。
入学試験で学部学科を決定しており、その学科のカリキュラムを4年間で履修するのが原則のため、途中から転部・転科・転コースをすることは「例外」と考えています。
4年間で入学した学部を卒業することが原則だが、興味が変わった学生等に対する選択肢として「転部・転科・転コース」を認めています。
再受験は大変ですし、休学率・退学率を減らしたい大学として、救済措置を設けているというイメージでしょう。

転部等の相談は学生相談室へ
転部等を積極的に推奨していない大学としては、転部等の募集要項を大々的に公表していないということが多いです。
ホームページに載せずに、学部にある掲示板で公表するという場合も多いです。
情報収集には、学生相談室に行くのがオススメです。
転部前の学部の先生に相談に行っても、引き止められることが多いでしょう。中立的な立場で学生の目線でアドバイスをくれるのが学生相談室です。
学生相談室は、休学率・退学率の低下を目標としていますし、転部等の募集要項を全学部から集約しています。

4年で卒業できない可能性も高い
転部等の試験に合格し、無事転部できた場合にも4年間で卒業できない可能性は高いです。
転部先の学部の卒業要件を満たす必要があるため、転部先でまた基礎的な科目を受講しないといけなくなります。
応用的な科目は翌年以降の履修となるため、転部すると、入学から4年間ですべての単位を修得するのは難しいです(専門の近い学科間の転科であれば、問題にならないこともあります)。
基本的には、当該学生が入学した年度の、転入先の学部の卒業要件が適用されることになります。

転部等のメリット・デメリット
転部等のメリット
転部等は同じ大学に通いながら、専攻を変えることができる制度です。
通常、学部を変えるには再度大学受験をしなければなりません。それが、受験料・入学料無しでできるため、希望する学生には嬉しい制度です。
転部等のデメリット
転部等のデメリットは、4年間での卒業が難しいという点です。
学部・学科を変えると卒業に必要な単位も変わります。2年時以降に転部等を行うため、入学から4年間で卒業が難しくなるケースもよくあります。
その場合、学費も1年多く支払う必要があるので注意が必要です。
また、欠員の有無など「運」によるところも多いため、狭き門であることもデメリットといえます。

転部等が難しい場合は?
転部等の制度があるものの、なかなかハードルの高い制度だと感じた人も多いでしょう。また、希望先が転部の受け入れを行うとも限りませんし、試験に合格できるかもわかりません。
転部等ができない場合には、別の選択肢があります。
すぐに退学を決めてしまうというのは、あまり得策ではないように思います。
転部等が募集される理由については、以下の記事でも紹介しています。

まとめ:転部等には情報収集を!
大学の制度である転部等に関して紹介してきました。
- 転部等について、早めの情報収集が重要
- 転部等をすると4年で卒業できない可能性もあるので注意
- 転部等ができなくても、休学や仮面浪人という選択肢もある
- 退学の前に、転部等ができないか検討しよう
情報収集は学部の窓口よりも「学生相談室」に行き、中立的なアドバイスをもらうのがいいでしょう。
4月転部等の募集がある場合には、前年の夏から秋ごろには募集要項が公表されますので、準備を進めましょう。
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