大学の証明書に関する疑問を解決!留年や退学見込の証明書発行は可能?
「退学見込み証明書」を発行してほしいと、教務窓口に来た学生がいました。
他大学への編入学を考えている学生で、編入学先の大学から、提出を求められているとのこと。
- 大学で発行する証明書は「在学証明書」「成績証明書」などがある
- 個別に証明書発行を依頼して、対応してもらえることもある
- 証明書に関するよくある疑問を一気に解決
大学がホームページなどで発行できることとしていない証明書を要求した場合にも、発行してもらえる場合があります。
大学で発行できる証明書とよくある質問について回答していきます。
大学で発行できる主な証明書
大学で発行している代表的な証明書に「在学証明書」「成績証明書」「卒業証明書」「卒業見込証明書」などがあります。
これらの証明書は下記のような目的で、発行先に向けて大学名で発行しています。
- 在学証明書・・・扶養家族を認定するために親の勤め先へ
- 在学証明書または学生証・・・学生定期券を購入するために鉄道会社へ
- 成績証明書・・・成績を確認するために志望先の大学院へ
- 卒業見込証明書・・・卒業見込みであることを確認するために就職先へ
数百円の発行料を支払えば、数日での発行が可能です。
近年ではコンビニで発行できることもありますし、国立大学では証明書を無料で発行していることもあります。
学生が必要とする証明の個別対応は可能
前章で紹介した証明書以外に学生の必要に応じて、大学は証明書を発行することがあります。例えば、以下の経緯で退学見込証明書を発行することになりました。
【退学見込み証明書の発行依頼があった事例】
【学生からの相談】
4月から別の大学へ編入を考え、出願書類を提出したところ、在籍大学を退学する見込みである証明書が必要だと言われた
【教務課の回答】
進学先からの依頼で証明書が必要なら、妨げる理由はない。学生本人からの退学届を受けつけ、承認されたら退学見込証明書を発行する。
その他にもあまり聞き慣れない書類の発行を大学にお願いされることがあります。
- 学生がボランティアに参加する際に、大学や学部名での依頼文がほしい
- 教育実習を大学の附属校で行わないことの理由書を大学名でほしい
- 就職先への推薦文を教員名でほしい
学生からの申請に、公的な証明を求めている機関も多いです。
学生が行うことに関して、大学が発行した推薦文や依頼文をを提出させることで、学生がドタキャンすることを避ける意味合いもあります。
自分で申請しただけであれば、学生としてはあまり気にせずドタキャンするかもしれませんが、大学の公的書類を提出していれば、「破ってはいけない」という意識付けにも繋がるでしょう。
各種証明書や推薦書を書くことは大学側も担当教員も慣れているので、大学の教務課に訪ねてみるといいでしょう。
証明書に関するよくあるQ&A
在学証明書と卒業見込証明書の違いは?
- 在学証明書・・・・大学の何学部何年次に所属しているかを証明書
- 卒業見込証明書・・年度末に卒業予定である証明書。最終学年のみ発行可
卒業見込証明書は学部の4年生など、最終学年に所属している場合に発行できます。大学により、最低修得単位数など基準を設けている場合もあります。
一方で、在学証明書は何年生でも発行可能です。
卒業見込証明書をもらっていて留年した場合は?
「見込」証明書なので、虚偽の申告にはなりません。
卒業見込証明書を提出していて留年が決まった場合、提出先に留年の報告をすることになります。
就職が決まった時点で就職予定の企業に「卒業見込証明書」を提出しておき、実際に3月に卒業できたら「卒業証明書」を提出します。
在学証明書の親の使用目的は?
親から大学の在学証明書を依頼されることがあります。この使用目的は「扶養認定」のためです。
18歳で就職し収入がある場合は親の扶養から外れますが、18歳以上で大学に在学している場合扶養家族として、親が払う税金を減らせるメリットがあります。
自己申告で扶養認定をしている企業もありますが、親が公務員などの場合「在学証明書」の提出を求めているケースが多いです。
留年証明書の発行は可能?
留年証明書の発行はできないと思います。
「在学証明書」と「成績証明書」を提出することで、おおよそ翌年に留年となることがわかります。3月の時点で卒業要件を満たしていないと留年になるため、翌年の留年を証明するということは難しいです。
よほどの理由がない限り、大学として正式に「留年を証明する」ということはないでしょう。
退学見込証明書の発行は可能?
退学届の提出をもって、退学前に「退学見込証明書」を発行した例を聞いたことがあります。
退学後の就職先・転学先で必要となれば、大学も発行してくれるでしょう。
まとめ:証明書作成は大学に確認を!
退学見込証明書のような、あまり聞き慣れない証明書や依頼文も大学で証明書を発行してくれる可能性があります。
大学では過去に対応した事務書類を保存しているので、過去の例に照らして対応してくれます。
積極的に大学の事務に問い合わせましょう。
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